こんにちは、綾野です。
東京に戻りましたー!
噂に聞いていた通り暑い!!
でもこれからたくさん
ヨーロッパで見たものを生かして
実際のものづくりに関われると思うと
わくわくします💕
このブログ、しばらくは
フィレンツェやデンマーク、
はたまたロンドンの駆け込み観光など
たまっているヨーロッパネタを
消化していきたいと思いますよー!
引き続きご愛顧ください💕
今日はですね、
気持ち冷めやらぬうちに
愛してやまないロンドンは
ヴィクトリア&アルバート博物館の
ジュエリーコーナーのレポを
書いておきたいと思います!
おっかけキャラ発揮して
ヨーロッパ中のいろんな美術館に行きましたが
やっぱりここが最高。
ロンドン滞在中何度も行きましたが
行くたびに発見がある!
今日はV&A博物館の最高ポイントを
語りまくりたいと思います!
展示が体系立ってて最高 ジュエリーの奥深さを知る6つのテーマ
美術館の展示方法って
アーティストで区切ったり
時代や当時の王家、派閥で区切ったり
いろんな構成がありますが
V&A博物館のジュエリーコーナーの構成は
ジュエリーをざくっと全体理解するのに
最適になっていると思います。
すばら👏
大きく6つのコーナーに分かれているので
コーナーごとにご紹介です。
①宝石のスパイラル
まず入ってすぐ右手にあるのが
ジュエリーに使われる"Jewel"に焦点をあてた
この美しすぎるスパイラル。。。
ダイヤにはじまりサファイヤ、ルビー、
オパールにトルコ石まで
美で目が回る〜!!
同じサファイヤでも
定番のブルーからイエローやピンクまで
石の幅広さを知ることができます。
つかみはバッチリ、ってやつですね👌
②ジュエリーの役割を端的に示すボード
続いて入って左手には
"何のためにジュエリーが存在しているのか"を
明示したコーナー。
タイトルはズバリ
"ゆりかごから墓場まで"
もうわたしこのワードが大好きなんですけど
出産のお守りから始まり
成長の通過儀礼、愛の表現、
信仰心の表れ、財力や地位の証明、
死の哀悼まで
必要なんですよ!ジュエリーは!
人の人生に!
ということがこのコーナーに
つまっているのです。最高。
③紀元前1500年から現代までを網羅したジュエリー年表
ジュエリー素晴らしい!と
実感したところでここからが本番。
なんと紀元前1500年の古代から現代まで
時系列でジュエリーが展示されています。
まさにジュエリー年表!(本物つき)
その当時流行った石やアイテム、ジュエラーなど
ジュエリー史的に重要なトピックを
わかりやすくまとめてくれています。
ex)1850年〜のトルコ石にコーラル、
シャトレーンにロンドン万博のコーナー。
部屋の中心には各時代の代表選手を並べた
優雅なショーケース。
ここを辿るだけでも
ジュエリーの変遷が一目瞭然。
コンテンポラリージュエリーもあります。
常に展示物はアップデートされていて
最近ではビヨンセ寄贈の
パピヨンリングが追加されていました!
164 Papillon ring(2004年英)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) June 13, 2018
ビビットグリーンのツァボライトにダイヤモンド。地金は青いチタンで軽さと鮮やかさを出しています。言わずと知れたビヨンセの寄贈、作者はカルティエで15歳から修行をつんだグレン・スパイロ。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/0t6sQeNlh6
これであなたもジュエリー通に!
④ジュエリーができるまで

年表の最後には
どうやってジュエリーがつくられるのか
技術に焦点をあてたコーナーが。
動画もあるので
職人たちの華麗なテクニックをご覧ください!
⑤小箱+ウォッチ
ジュエリーコーナーは2階建て!
1階の中にある階段をあがった先には
2つのコーナーがあります。
1つ目がこの小箱&ウォッチのコーナー。
嗅ぎタバコ入れにヴァニティーケースなど
超絶技巧の素晴らしい作品が並びます。
ジュエリーとはまた違った魅力満載💕
②ヨーロッパ各国の伝統ジュエリー

反対側の壁には
ヨーロッパ各国の伝統的なジュエリーが
エリアや民族ごとに展示。
同じヨーロッパでも、
東西南北でジュエリーが全然違うんですよ!
装身具は文化と密接な関わりがあることがわかります。
202 Pendant(1830年頃南伊)
— 綾野/ジュエラー@アントワープ (@ayano_jewelry9) 2018年7月21日
北イタリアと南イタリアでは伝統的なジュエリーは大きく異なり、こちらは南の代表的なペンダントトップ。カステラーニのイタリア農民ジュエリーコレクションの一部。
鍵、ハート、星のモチーフを使用。ほかに太陽や三日月もよく見られます。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/GohGxUUQzM
210 Necklace(1840-70年澳)
— 綾野/ジュエラー@アントワープ (@ayano_jewelry9) 2018年7月29日
オーストリアと南ドイツの伝統ジュエリー。前の装飾部はクラスプの機能も兼ね備えています。高山エリアの地域病であった甲状腺腫を隠すためのものでしたが、時間とともに装身性が強くなり現在でも特別な日に身につけられます。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/azUouDd7Dg
213 Brooch(1860-67年丁)
— 綾野/ジュエラー@アントワープ (@ayano_jewelry9) 2018年8月1日
引き続きデンマークジュエリー。1867年のパリ万博でVilhelm Christesenというメーカーが販売していたもの。1860年代スカンジナビアの銀細工師の間で流行した、伝統技術(特に銀線細工)や意匠を生かしたデザインのブローチです。シルバー製。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/wZk7nZsPta
以上がジュエリールーム内にある
全コーナーになるのですが、
このように、
コーナーのテーマを見るだけでも
ジュエリーの奥深さを感じられるんです。
いわんや本物をや。
ジュエリーラバーさんは是非
人生に一度足を運んでいただきたいです!
ちなみにご訪問の際、
夜営業の時間は閉鎖されてしまうので
通常の営業時間に尋ねてくださいね💛
綾野的推しジュエリー 神7をご紹介
それではここで
V&A博物館に展示されている
私の推しジュエリー神7を
ご紹介したいと思います。
完全に偏見に満ちた
趣味爆発のランキングをお楽しみください笑
※ツイートをはるのでスマホでご覧ください!
アーツ&クラフツの名作 クリエイター夫婦が生み出す愛のジュエリー
125 Love-in-a-Mist(1910年英)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) May 5, 2018
ネーミングもステキなネックレスは昨日に続きジョルジナ・ガスキンがデザインし、アーサーがエナメルを施した共作。二人はジュエラーになる前はイラストレーターでした。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/1PoYAvqNZA
アーツ&クラフツ、なかでも
アーサー&ジョルジア・ガスキン夫婦の
つくるジュエリーが大好きなんです。
手仕事のあたたかみと
デザインによる洗練さが同居していて素敵。
富の集中、王政万歳!!となってしまう超豪華嗅ぎタバコ入れ
030 Snuffbox(1765年ベルリン)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) January 30, 2018
プロイセンのフレデリック2世のコレクションの中でも最も豪奢なかぎたばこ入れ。ロココ調の金の枠に真珠層をはめ込み、ダイヤと色石で装飾。
さりげなく散りばめられた"友情"のトルコ石の勿忘草は当時人気のモチーフでした。
V&A博物館蔵。#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/R9d8GSCxP2
※ただしくはフリードリヒ2世でした、すみません。
この嗅ぎタバコ入れは
ジュエリールームから2部屋ほど先の
小物入れを集めたお部屋に
展示されているものなのですが
母貝のグラデ最高!!!
夢を見てるような小物入れなんです、、、
フリードリヒっち、いい趣味しとるわ。
例え政治的にはクソだったとしても
許せてしまうわ。。。
不倫は文化だ!せつない恋を思わせる涙のアイミニアチュール
112 eye miniature(19世紀前半英)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) April 22, 2018
18世紀末から流行したアイミニアチュール。目は"魂の窓"、人の本心や本質を顕著に示す場所と考えられ、イギリスでは愛の証として贈られました。
ダイヤモンドの涙が見るものを引きつけます。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/0Koju57lib
不倫の贈り物として人気だった
アイミニアチュール(顔がわからないので)
ダイヤの涙なんて粋やないか!!
これもらったらキュンとするしかないやん
私を蚤の市に駆り立てた美しすぎるフランスエナメル
094 Cross(1870年仏)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) April 4, 2018
フランス南東ブール カン ブレスはエナメルの街。地金に直接焼き付けるのではなくエナメルの飾り板を別につくり宝石のように留めるスタイル。パリを中心にヨーロッパ中に輸出されその地域のジュエラーに使われます。こちらはパリジュエラーPaul Ydot作。#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/8lml2V6T3R
2階の伝統ジュエリーコーナーより。
このエナメルパーツ可愛すぎる!
でもレアもので
普通の蚤の市では見つからないんだって。。。
ブール・カン・ブレスは
フランスの南部の美食の街
リヨンから電車で1.5時間くらいらしくて
そのうち絶対行きたい!!!!
ここまでやるか!?な手間とロマンチズムに溢れた夢のリング
168 flower fortune-telling ring(1830-60年仏)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) June 17, 2018
バラとデイジーがエナメルで描かれたリングは花占いができるギミック付き。それぞれの花のパネルを開けると中にはフランス語で「ちょっと好き」「とても好き」「情熱的に好き」「全然」などと書かれており恋占いができます。
#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/zk05WQUqrR
ここまでギミック満載の
手間がかったリング、
現代では作れない!!
ただ技巧に走っただけではなくて
花占いっていう
ロマンチズムも兼ね備えているのが最高
ピーコックへの偏愛に賞賛を送りたいシリーズ
025 Peacock brooch&pendant(1901年ロンドン)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) January 26, 2018
大量生産に反し手仕事の大切さを説いたアーツ&クラフツ運動のジュエリーデザイナーC.R.AshbeeがデザインしGuild of Handicraftが制作。孔雀は誇りと復活のモチーフであり彼のお気に入りでした。12連作の1部。V&A博物館蔵。#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/NtZdKYw0Bv
ピーコックモチーフって
無駄にド派手になりがちですが
C.R.Ashbeeのつくるピーコックは
品とオーラを兼ね備えてるんですよ。
天才。。。
誘うような官能的な洋蘭にめまいがするブローチ
064 Hair Ornament(1905-07年白)
— 綾野/ジュエラー@ロンドン (@ayano_jewelry9) March 5, 2018
プリカジュールエナメルが最高すぎるアール・ヌーヴォーを代表するベルギー人銀細工師Philippe Wolfers作の髪飾り。波状の土台にエナメルを施す超絶技巧。洋ランは官能的でエキゾチックだとアールヌーボーで好まれたモチーフ。#綾野ジュエリー図鑑2018 pic.twitter.com/SzX1HAmKAI
エナメルの可能性を
最大限に活かしたブローチ。
なんでこんなことができるの?
なんかもうわからんけどエロいんですよ、この蘭。
エロいは最高の褒め言葉。
生命力ですからね。
あーどれも最高ー!
日本に移転してくれー!!
ということでV&A博物館レポを終わります☺️
I miss London!!