こんにちは、綾野です。
2019年3月にツイートした
綾野ジュエリー図鑑2019
グルベンキアン美術館
ルネ・ラリック編
(ポルトガル/リスボン)を
まとめます〜!
出典
Founder's Collection Arquivo | Museu Calouste Gulbenkian
060 ‘Dragonfly’ brooch(1897年仏)
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1900年の万博で展示された大絶賛されたルネ・ラリックのブローチ。高さ23cm幅26.5cmの大物。エナメルはもちろん顔はクリソプレーズ、胴の部分にはカルセドニー、羽にはダイヤモンドと石が手段として効果的に使われています。
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061 ‘Cockerel’ diadem(1900年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 2, 2019
若い雄鶏をモチーフにしたティアラ。ルネ・ラリック作。嘴におおきなアメジストを咥えています。ゴールドのメッシュがすごい。櫛の部分はツノ。昨日のトンボとともにパリ万博にて展示され賞賛を浴びました。
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062 Cats choker(1906-8年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 3, 2019
ロッククリスタルひとつひとつに猫と植物のエングレイビングが施されたチョーカー。それぞれがダイヤを挟んでゴールドのフレームでとめられ、トップとボトムのゴールドにはポイントに白のエナメルが施されています。派手ではない繊細な美。
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063 "Snake" mirror(1899年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 4, 2019
2匹の蛇が左右対称に絡み合うようなミラー。ルネ・ラリック作。蛇の女性の体のラインを思わせる滑らかな曲線はラリックの好んだモチーフでジュエリーに限らずさまざまな作品で用いられました。優雅。
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064 ‘Gorgons’ vase(1913年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 5, 2019
ギリシャ神話に登場する怪物メデューサの花瓶。蛇の髪が人間にからみつくなかなかに恐ろしいデザイン。ラリックがジュエリーからガラスに移行した初期の作品。ロストワックス技法で作られているそう。
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065 Orchids diadem(1903仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 6, 2019
エキゾチックな洋蘭のティアラ。白いアイボリーとツノをカービングしています。花の中心のトパーズがアクセント。ラリックがツノを使ったジュエリーを初めて展示したのは1896年、評判を受けその後数年はツノを素材として採用しています。
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066 Centerpiece(1903-05年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 7, 2019
睡蓮が咲く湖から女性が現れた様を表現したセンターピース。脇の3体は魚を抱えており、魚の口からガラスをカービングした水が流れ出ています。
センターピースとは食卓を飾る銀器やガラス器のこと。これひとつでなんとも優雅なパーティに。#綾野ジュエリー図鑑2019 pic.twitter.com/aZdiadATQo
067 ‘Female Figure’ neck collar(1898-1900年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 8, 2019
女性の凛とした横顔が、ケシの花とリボンを組み合わせたラベンダーカラーのフレームで彩られています。顔はクリソプレーズ。
幅広のチョーカーですが、着こなせる人はいるのでしょうか、負けてしまいそうです。
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068 Chalice(1899年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 9, 2019
シルバーとブロンズのフレームに収められた白い吹きガラスのゴブレット。ぶどうモチーフ。このようなメタルとガラスを組み合わた作品がこれを機にたくさん作られました。
1905年にロンドンで行われた“Works of René Lalique”展で展示されたもの。
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069 Plaque for eagles and pine choker(1899-1901年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 10, 2019
センターのオパールが鉱物クラスタにもささりそうなチョーカー。松の木と松ぼっくりがアシンメトリーに配置されるなかに、ブルーのエナメルのダークなワシが潜んでいる一筋縄ではいかないデザイン。
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070 “Valkyries” score cover(
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 11, 2019
1893-34年仏)
ラリック初のアイボリーをつかったスコアカバー。
“Valkyrie”はワルキューレ、北欧神話にて戦場で生きるものと死ぬものを決める女性またはその軍団のこと。
夢の世界を暗示するポピーのシルバーの枠に留められています。
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071 Female face pendant(1898-1890年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 12, 2019
オパールセントガラスでできた女性の顔を、4つの大ぶりなケシの花が飾っています。この渋い色はシルバーをパティーナ加工。ぶら下がったバロックパールからはルネッサンスの影響がみられます。ラリック作。
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072 Inkwell tray(1903年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 13, 2019
ギリシャ神話の中でヘラクレスの妻デイラネイラをケンタウロスのネッソスが襲うシーンを表現したインク入れ。(インクを入れる器は取り外し済)
彫刻家ロダンの元で働いていた彫刻師の義理の父&兄との共作。ラリックは親戚にも恵まれたのですね。
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073 “Landscape” comb(1899-1990年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 14, 2019
湖の黄昏時を描いたコーム。
フレームと櫛部分はホーン(獣角)。ラリックは若い頃から自然への観察力がするどく写真も嗜んでいたとか。かつ絵がうまくジュエリーの製図も素晴らしいので自身の意図を職人に的確に伝えることができました。
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074 Plaque for the woods choker(1899年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 15, 2019
グルベンキアンがはじめて購入したラリックの作品。チョーカーのためのプレートで背景の幻想的な色はオパール。購入時にグルベンキアンは1900年のパリ万博のラリックに融資することを決め、彼の成功の足がかりとなりました。
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075 Peacock pectoral(1898-1900年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 16, 2019
孔雀とオパールという個人的に性癖に殴り込みをかけられるブローチ。ピーコックモチーフは色んなジュエラーがつくっていますが、羽をここまで豪快に表現するのはさすがです。中身のない説明でごめんなさい。
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076 The kiss brooch(1987年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 17, 2019
”永遠に続くキスを夢見て…“という意味のフランス語が刻まれているロマンチックなブローチ。人体はアイボリー、フレームはゴールドにブルーのエナメル。
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077 ‘Snake’ Sugar Bowl(1897-90年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 18, 2019
中抜きした蛇のシルバーフレームにガラスを吹いてセットした砂糖入れ。19世紀のヴェニスの技術を採用。まだジュエリーメインに活動していた時期の作品ですが、ガラス製品においても彫金技術を生かしたチャレンジが見られます。
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078 ‘Rape of Deianira’ Pendant(1900-02仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 20, 2019
デイアネイラがケンタウロスのネッソスに襲われるシーンが再び。ドラマティックな形状のグリーンは海藻がモチーフ。下部には揺れるオパール。当時オパールは1829年発行サー・ウォルター・スコットの小説「Anne of Geierstein」の
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079 Grass work(1919-1921年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 20, 2019
①"Sea Girl" 巨大なお魚を乗りこなす少女の小像。波が躍動感にあふれています。
②"Faun" 豊穣を司る精霊ファーンの小像。顔と胴体は美しい青年で耳と足は鹿に似ているそう。フルートの一種であるショームの達人。
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080 "SPEEDWELL" BRACELET(1900-02年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 21, 2019
クワガタソウ属の花(写真参照)を寄せ集めたかのようなデザインのブレスレット。紫のガラスは手彫りだそう。
ジュエリーを理解するには植物に詳しくなる必要性を感じます。
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081 Anemones Haircomb(1900年)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 22, 2019
アネモネをモチーフにした櫛とそのデザイン画。ピンクのエナメルで花びら、黒のエナメルで雄しべを表現しています。葉と櫛の部分はホーン(獣角)。
絵がうまいって可能性ですねぇ。。。
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082 Hydrangeas Hair Grip(1902-03年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 23, 2019
アジサイのかんざし。花の部分はダイヤモンドが多数セットされています。葉と櫛の部分はホーン(獣角)。絶妙なバランス感覚ですね。https://t.co/UzSC8y4Ewr
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083 "Eagles In Mulberry Branches" dog collar plaque(1902-03年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 24, 2019
桑の実と鷲をデザインしたチョーカー。このように植物と動物を組み合わせ紋様化するのがラリックの得意技。
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084 ‘Female Face’ Pendant(1897-98年2日)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 25, 2019
女性の頭の上にあるサファイアはギリシャ神話の怪獣キメラが咥えている構図。ラリックやミュシャを見出した仏女優サラ・ベルナールと関連があると考えられています。#綾野ジュエリー図鑑2019 pic.twitter.com/XFGRUE40gb
085 "Nymph" pendant(1899-1900年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 26, 2019
アイボリーを浮き彫りしたギリシャ神話の妖精ニンフ。ドロップはアゲート。ラリックは厳格なデザイナーで試作が気に入らないと容赦なくNGを出したそう。このデザイン画からつくる職人さんも大変だ。
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086 Aquamarine and Thistle Flowers" brooch(1905-1906年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 27, 2019
アクアマリンとアザミのブローチ。アザミの花の部分はガラスをカービング。ガラス工芸に完全移行する数年前のジュエリー時代後期の作品。
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087 "Rose Stems" corsage ornament(1904-05年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 28, 2019
薔薇の棘まで美しいコサージュ。主役のお石はアメジスト。薔薇の花は昨日のアザミ同様ガラスのカービングです。
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088 "Thistle Stalks" brooch(1905-1906年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 29, 2019
あざみとアクアマリンの組み合わせ再び。あざみってもっと紫に近い色のイメージがありますが、水色にしてアクアマリンと合わせるのはどういう思考回路なのか知りたいものです。
#綾野ジュエリー図鑑2019 pic.twitter.com/7FwIrIT5lf
089 Winter woodland pendant(多分1899-90年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 30, 2019
オパールセントガラスの霜の降りる冬の森をライラックカラーのエナメルで表現した木の幹と葉のフレームが囲むペンダント。
奥に見えるのは湖でしょうか。派手ではないですが詩的ですごく好きです。
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090 Serpents pectoral(1898-1900年仏)
— Ayano Jewelry (@ayano_jewelry9) March 31, 2019
1900年のパリ万博のハイライトであり、作りにおいてもモチーフの選び方においてもラリックの作風が凝縮されている胸あて。8つの蛇をトップの蛇で結ぶような構図。展示の際は蛇の口からパールネックレスが垂れていたそうな。
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実際にグルベンキアン美術館を
訪れた際のレポはこちらです
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