こんにちは、綾野です。
先日所用でフランクフルトに行った際に美術館通りにある応用博物館に立ち寄りましたので備忘録ブログを書きたいと思います。
Museum Angewandt Kunst(応用美術館)
どんな美術館??
こちらは応用美術、中でもデザインとファッションに焦点を当てた美術館で、グラフィックやプロダクトなど各種職業デザイナーの刺激になりそうな展示内容となっていました。
こちらは常設展、前衛的なドレスとマイセンの陶器が並んで展示されるリテラシー高めの空間でした。私のアート&デザイン偏差値ではプレゼンテーションの意図を読み取ることができませんでした。笑
ガレの花器と20世紀の宇宙船みたいな椅子が隣り合わせ。なんでや。
Anywayガレの圧はゴイスーです。
気になったジュエリー&工芸をピックアップ
このように古今東西のプロダクトがまぜこぜで展示方法は???でしたが作品そのものは素晴らしいものがありました。いつも通り独断と偏見で選出した私の琴線に触れた作品をご紹介します。
まずはジュエリーから!
握手する手のブレスレット(1830年頃オーストリア)
指についた指輪といい袖口といい芸が細かい。素敵です。信頼のモチーフは王女から女官への贈り物だったそう。
キネティックブレスレット(1997年ドイツ) Friedrich Becker
ステンレスと合成ルビー、無機質なこちらのブレスレットはなんとルビーが動くそうです。Friedrich Becker(フリードリヒ?ベッカー)はジュエリーに初めて動力学を取り入れた人物で、彼の作品はマーケットでめちゃめちゃ高値がつくとか。全く同じものは見つかりませんでしたが、こちらのオークションのサイトでは他の作品の動いている様子が写っています。めっちゃ面白いです!
Friedrich Becker – Gold, Steel, Kinetic - DorotheumArt Blog
19世紀中期に発売された各文化の文様集「L'ORNEMENT」
ファリーズもエナメルをデザインする際に参考にしたという図案集、こうやって並べると美しすぎる…
飾筥(1974年日本)藤田喬平
めちゃめちゃ素敵だなと思ったら日本人ガラス工芸家さんの作品でした。こちらでも大人気だそうです。文化勲章を受賞されており宮城県に美術館がありました。もともと彫金を学ばれてからガラス工芸に転身されたそう、ラリックか。
Carlo Bugatti(カルロ・ブガッティ)のキャビネット(1900年頃)
アール・ヌーヴォー期に活躍したイタリア人インテリア&宝飾デザイナー。
中東のテイストを取り入れまた象牙からアルミまで幅広い素材を使いこなしたそう。
ちなみに息子はエットーレ・ブガッティという有名な車デザイナー。
デザイナー名などメモるのを忘れてしまいましたがこれめっちゃ便利やん、ということで。
シノワズリやアール・ヌーヴォーのお部屋再現コーナーが眼福だった!
19世紀〜20世紀初頭のデザイン様式の内装を再現したお部屋がとても素敵でした。
こちらはシノワズリ。
そしてアール・ヌーヴォー。
なんと素敵か…アンティーク家具、いいですね…住みたいです…
ということでフランクフルト応用美術館のご紹介を終わります!
このボリュームで12ユーロはなかなかだな…というのが正直な感想なのですが立派な各国の美術館に毒されすぎているのかもしれません。常設展より企画展のボリュームが大きいので、その時の展示が自分の好みか否かが満足度を左右すると思います。良き出会いとなりますように〜!