こんにちは、綾野です。
2021年7月にツイートした綾野ジュエリー図鑑
アムステルダム国立美術館(RijksMuseum)前編
(オランダ/アムステルダム)のまとめをお届けします。
https://www.rijksmuseum.nl/jp/visit
001 Ring with lady end unicorn
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月1日
(16世紀後半/南ドイツ/作者不明)
愛のモチーフであるユニコーンと青い服を着た女性、その間には真っ赤なハートとダイヤモンド。ユニコーンは獰猛だが処女に抱かれるとおとなしくなるという設定。小さな指輪の中に物語があります。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/Fe4b3GSDZo
002 Pomander
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月2日
(1600-1625年/アムステルダム/作者不明)
16世紀に活力の象徴とされていたざくろを模したポマンダー。6つの小箱内蔵。最盛期を迎える直前のオランダ製。ルビー、エメラルド、ダイヤモンドとエナメル。https://t.co/Pn52oMthHg#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/suBQiI7lOf
003 Christ Crown & Maria Crown
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月3日
(16世紀後半/スペイン/作者不明)
小さい方がキリスト、大きい方が聖母マリア用のクラウン。ゴールドにエナメル、真珠と各種貴石。テーブルカットの石はロッククリスタルかホワイトサファイア、トパーズあたりかと推察されます。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/TdUmbWeBKR
004 The Banjarmasin diamond
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月4日
(1875年頃/オランダにてカット)
38.23カラット(D2.186×W1.737×H1.386cm)のダイヤモンド。ボルネオ島カリマンタンのスルタンが原石の状態で所有していましたが、1859年オランダ軍がスルタン朝を廃止した際にオランダに送られカットされました。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/ZHAFWzSqh8
005 Ring with a reclining Vulcan
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月5日
(1540-60年/イタリア/作者不明)
イタリア・フィレンツェのメディチ家礼拝堂にはメディチ家主要一族の霊廟があり、ミケランジェロが手がけた一日の時間帯を表現した裸体の人物彫刻4体が飾られています。その中の『夕暮』を模した指輪です。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/ukOLAtdCXc
006 Crown for the King of Ardra
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月6日
(1664年/イギリス/作者不明)
一見立派ですが銅とガラスというチープな作り。実は大西洋奴隷貿易に関わる外交道具であり、イギリスからアフリカ西海岸のアドラ王への贈り物として作られました。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/GSGv6vEhSg
007 Demi-parure
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月7日
(1840-50年/ドイツ/作者不明)
ネックレス、ブローチ、イヤリングで構成されるデミパリュール。濃青と白のエナメルが美。脇役になりがちなアイビーを主役にした素敵なデザイン。ゴールド、ダイヤモンド、パール。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/9gLHU7PdoA
008 Flemish heart
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月8日
(1785-1800年/南オランダ/作者不明)
フランドル地方にて一般的な『フレミッシュハート』ジュエリー。王冠とハート型で構成されることが多く、中央のダイヤモンドは聖母マリアの心を表現していると言われています。地金はシルバー。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/2ow3R52VDV
009 Cross
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月9日
(17世紀後半または18世紀前半/オランダ/作者不明)
素敵なローズカットのクロス…と思いきや、ダイヤモンドを模造したガラスが使われています。クローズドセッティングのホイルバック。シルバー製。宝飾の歴史は模造の歴史でもありますなぁ。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/pcKWFL73OL
010 Ring
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月10日
(17世紀/イタリア/作者不明)
性癖ど真ん中のエナメル細工が美しいリング。中央にはテーブルカットダイヤモンド。左右にはマスカロンとよばれる人面の装飾、魔除けの意味があるとされています。記載ないですが蓋開くと思われます、端的に言って欲しいです。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/4DSROYvMKO
011 Harlequin
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月11日
(1725年以前/フランクフルトまたはドレスデン/作者不明)
高さ5cmの魅力的な表情の道化師、頭は可動式だそう。ぽっこりお腹にバロックパールを使うユーモア。右手にはバロックパールの帽子、左手には鏡。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/uyhq7V4i6O
012 Lorgnette
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月12日
(1900-1910年/NY/ティファニー社製)
折りたたむと菖蒲の花がすっと咲くアール・ヌーヴォーの柄付き眼鏡(オペラグラス)。こんなので推し活したら自担がますます素晴らしく見えそう…!#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/hzmUWpZbQI
013 Two Hair Ornaments and Pair of Earrings
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月13日
(1750年頃/インド北西部スーラト/作者不明)
1枚目のペンダントには元々パールのネックレスがついており額の上で揺れるように頭部につける物だそう。素敵か。2枚目の円盤は頭の側面用、セットで見につけたところ見てみたいです。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/FVxc2lMWJe
014 Stickpin
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月14日
(16-17世紀/ドイツ/作者不明)
ブラッカムーアのスティックピン。キューピットの弓と矢、ギリシャ神話の婚姻の神ヒュメーンのたいまつ、ハートと愛のモチーフてんこ盛り。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/DmKO2lVpYy
015 Brooch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月15日
(1860-1875年/ローマ/カステラーニ)
カステラーニ大先生による考古学風リバイバルジュエリーのギリシャ十字ブローチ。モザイクで描かれたギリシャ文字は『光』と『命』を意味します。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/oPxI3Id3EU
016 Pendant
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月16日
(1600年頃/ドイツ/作者不明)
ギターと同じくリュートを祖先に持ち、17世紀初頭にイタリアで生まれたとされる楽器マンドリンを模したペンダントトップ。作られたのが1600年頃ということはマンダリン誕生とほぼ同時期、流行最先端だったのでしょうか。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/IEGeeLy7FJ
017 Necklace
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月17日
(1830-1840年/ベルリン/作者不明)
好きな人にはたまらないプロイセンのアイアンジュエリー。ロゼッタとアカンサスのチャーム、クラスプは手。戦争による贅沢規制から生まれた鉄のジュエリーですが、条件は発明の母ですなぁ。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/R9Tofoo0AO
018 Portrait of Hortense de Beauharnais
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月18日
(1805-1809年/パリ/Anne-Louis Girodet-Trioson)
オランダでジュエリーといえばこの方、オルタンス・ド・ボアルネ。ナポレオン1世の皇后ジョゼフィーヌ・ド・ ボアルネの娘(つまりナポレオンの継娘)でありナポレオン3世の母。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/XwlWTkTPYq
019 Brooch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月19日
(1890年頃/オランダ/作者不明)
夜空をとじこめたような三日月型のロマンチックなブローチ。天文学の発展により宇宙に関連するモチーフが流行。三日月は狩猟の女神ダイアナの象徴でもありフランス皇妃ウージェニーも好んでいたそう。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/1ZeJuRVea5
020 Prayer Nut with Original Case and Pouch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月20日
(1500-1530年頃/北オランダ/Adam Dircksz)
今日の北オランダを発祥とするゴシック様式のツゲの木のミニチュア彫刻。直径2〜5cmほどのものが多く、開くと中にはキリスト教のワンシーンが彫られています。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/SlTsBcuN7r
021 Prayer Nut with Original Case and Pouch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月21日
(1500-1530年頃/北オランダ/Adam Dircksz)
昨日のだけだとすごさが伝わらないかなと思いもう1点。キリスト降誕と東方三博士の礼拝が彫られたプレイヤーナット。直径48mmです。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/Xi7jqHPGsC
022 Star-shaped Watch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月22日
(1825-1850年頃/中央ヨーロッパ/作者不明)
星型ロッククリスタルのファンタジーみ溢れる時計。魔法アイテムやないか…!#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/SVa8ApWU9f
023 Pendant top
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月23日
(1600-1620年頃/ドイツ/作者不明)
オパールの体を持つモンスターのペンダントトップ。猫のような顔、口元には何か獲物を咥えている模様。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/7JUgK1bjJT
024 Signet ring with the Van Wijnbergen family arms
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月24日
(1535年頃/北オランダ/作者不明)
紋章が彫られたロッククリスタルの下にはエナメルで模様が描かれています。
5本のスポーク(車輪を固定する道具)と3つの車輪の紋章はオランダ・オーバーアイセルのVan Wijnbergens家のもの。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/Ixbencc839
025 Necklace with a cross
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月25日
(6〜7世紀/シリア/作者不明)
東ローマ帝国のガーネット付きクロス。ネックレスは金が丁寧に編み込まれたもの。バチカン(ネックレスを通すパーツ)も凝っていて可愛い。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/MH5Kw2mhMf
026 Toe jewellery
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月26日
(1750年頃/スーラト/作者不明)
インドの民族ジュエリー。足の指につけるもので主に既婚女性が着用するそう。シルバー製でグリーンとブルーのエナメルで装飾。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/vHhECSmXdp
027 Parure
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月27日
(1824-1829年/アムステルダム/Jean Baptiste Bonnard)
アメシストとゴールドの王道パリュール。たくさんの小さな金の玉をろう付けして装飾する技法、グラニュレーション(粒金細工)が随所に使われています。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/XWh7B7kYnG
028 Book-shaped Watch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月28日
(1840-1860年/スイス/作者不明)
2.8cmの小さな本型ウォッチ。勿忘草の装飾も可愛い。本を開いてみたいですね。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/2DfmJIG46k
029 Necklace and Decorative Chain with Terminals
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月29日
(10世紀/インドネシア/作者不明)
16個の虎の爪チャームがついたネックレス。レポゼ(打ち出し)の技法で軽い仕上がり、動くと各チャームがシャラシャラする作り。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/HUOUwttz5o
030 Bow brooch
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月30日
(1784年/アムステルダム/Adrianus Steen)
ローズカットダイヤモンドのボウブローチ。かわゆす。元は聖体顕示台の中の弓をモチーフにした装飾の一部だったそう。地金はシルバー(ブローチ金具はゴールド)。白襟の黒シャツにつけたい。#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/KRi9KX1nTX
031 Ring
— Ayano | アントワープ在住ジュエラー (@ayano_jewelry9) 2021年7月31日
(1580-1600年/ドイツ/作者不明)
7月の締めは個人的にドストライクな中世テーブルカットルビーとエナメルのリング。たまらん。こんなのを作れる技術かコレクションできる財力、どっちかを手に入れるまで勤労するぞ(笑)#綾野ジュエリー図鑑 pic.twitter.com/q4QABfbFYI
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